今日封切りになった映画「スター・トレック」を観てきました。
http://www.startrekmovie.com/intl/jp/
エンジンの先端部で羽のようなものがくるくる回っていたり、あんまりスマートすぎずにちょっとずんぐりしているエンタープライズの外観や、レトロ感が漂いつつも力強くカッコいい細部のデザイン、これらは主にオリジナルのテレビシリーズの雰囲気を強く受け継いでいます。
あまり細かく書くとネタバレなので書きませんが、ストーリーもちゃんとテレビシリーズの有名エピソードを下敷きにしています。昔からのファンは、テレビのあの話を下敷きにしたのかと合点がゆくとおもいます。敵の宇宙船のデザインもその雰囲気ですし。
その一方で、過去のスタートレックの映画からもいいところをいくつか持ってきています。テレビシリーズと映画のいいところをうまく組み合わせていますよ。
その一方で、ストーリーの展開の素早さや、斬新で現代的なカメラワークは、監督のJJエイブラムスの得意とするところですね。今までのスター・トレックにはなかった斬新な映像がたくさん見られて迫力満点です。2004年から放送されて話題になった「バトルスター・ギャラクティカ」にも負けないくらい、迫力と真実味のある映像を作ることに成功しているとおもいます。
スター・トレックは、オリジナルシリーズに続いて、ネクスト・ジェネレーション、ディープ・スペース9、ボイジャーと続けて歴史が語られ、詳細まで語られたが故にだんだん袋小路に入ったという感じもありました。今度の映画は、それをカーク船長のオリジナルの時代に戻していますけれど、そうするとこれまでのテレビシリーズとの整合性が気になります。
その点は、SF的トリックを持ち込むことで、違和感なく新規にシリーズを始めることができるように物語が構成されています。ここは脚本がよく書けているところだとおもいますし、このトリックのおかげで過去のテレビシリーズとの整合性を余り気にすることなく、自由に新しいストーリーを展開できるように工夫されています。
ボイジャーに続いて作った「エンタープライズ」の失敗でもうダメかという雰囲気もあったスタートレックシリーズですけれど、こんな風に再生してくれたのはファンとしても嬉しくおもいます。
今回のストーリーは主要キャラクターの顔見せという雰囲気もありますし、まだまだ続編が作られそうですね。続きもとても楽しみです。
この映画は大当たりだとおもいました。また Blu-ray で観てみたいとおもいます。
あと、一般に映画やテレビドラマの雰囲気は、そのときの世相や社会の雰囲気を強く反映しているとおもいます。ここ数年の9.11以降の米国の映画やドラマは、やはりあの事件の衝撃やそのあとの戦争をイメージさせる暗いものが多かったです。それに対して、この「スター・トレック」は過酷な現実にも力強く対処していこうという雰囲気にあふれています。米国の社会も、そういう雰囲気になりつつあるんでしょうかね。