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本は著作物頒布の「最終形態」ですが、雑誌はそうではありません。インターネット環境との共存を考えた場合、例えばグーグル和解案のような共存ルールを作らない限り、本の場合は紙とデジタルとは競合関係になりますが、雑誌の場合は、デジタル化したものの配信のタイミングをずらしたり、内容を変更・再編集したりすることにより、元の雑誌とは異なる価値を作り出すことが可能です。
事実、雑協内に雑誌コンテンツデジタル推進委員会が設置され、出版業界以外からも多数の企業が参加している雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアムが発足し、動き出しています。ここでは、インターネット環境における「雑誌」の様々な可能性を模索し、読者の利便性だけではなく、全ての雑誌関係者がメリットを享受できるような枠組みを作ろうとしています。
この点で「コルシカ」サービスは、雑誌の売り上げに影響を及ぼさないスキームなら勝手にやってもいいだろう、というもので、版元には雑誌売上の維持程度のメリットしかなく、せっかくデジタル化してもそこからのリターンが放棄されている構造です。もしこのような形が中途半端に定着してしまうと、雑誌コンテンツをいろいろな形でデジタル流通させていこうという現在の動きを阻害することにもつながりかねません。
雑協はこの件に対し「近い将来、権利処理環境が整った段階で、新たにより魅力的なサービスモデルの提示を期待する」旨の見解を出しています。グーグルをおもわせるような乱暴なやり方は、権利を盾にとった拒絶を招きます。その結果法廷において評価できる和解案が成立したとしても、今のグーグルのようにその手法の妥当性にばかり議論が集中し、肝心の「紙とネットとの共存の可能性」についての議論が深まっていかない、ということになりかねません。
雑協がグズグズしてたから、敢えてGoogle的な戦法を取ったと推測してるんだけどな。
実際、マイナージャンルの趣味の雑誌なんて、近所の書店では定期購読注文でもしとかない限り手に入らないし。そういう意味では中小版元にとっての「一つの突破口」になる可能性は十分にあると思う。




